拡大警戒地域に移行か 新型コロナ/12人の感染を確認
【那覇支社】県は7日、新型コロナウイルスの検査で、沖縄本島中南部などに住む12人(20代~80代)について、新たに感染を確認したと発表した。本島中南部では、市中感染が発生しているとみられる。玉城デニー知事は、「県内での感染状況は『感染拡大警戒地域』に移行している可能性がある」と述べ、危機感をあらわにした。
「感染拡大警戒地域」とは、新規感染者数や感染経路が不明の患者数が1週間前から大幅に増加している地域を指す。政府の専門家会議は、同地域について「オーバーシュート(爆発的患者急増)を避けるための対策を、徹底する必要がある」としている。
政府が7日に行った緊急事態宣言の対象地域のうち、東京や大阪などは感染拡大警戒地域とされてきた。県の糸数公保健衛生統括監は「沖縄は、まだ同地域に移行した可能性がある段階」としながらも、「今後、県民に対して外出自粛を呼び掛ける可能性もある」と語った。
新型コロナウイルスのPCR検査については、「県衛生環境研究所で行っているが、順番待ちなどにならないよう、他機関への委託なども急いでいる」と強調した。
同日に感染が確認されたうち3人は、県関係で14人目に判明した50代男性と同じ食料品メーカーに勤務。接客などは行わない事務職という。
南部保健所管内に住む50代女性は、県関係15人目となった20代女性の家族。50代女性が勤務する保育園は、家族(20代女性)の感染が分かった時点で閉園している。
県関係の感染確認は、7日の12人を含め合計35人。在沖米軍関係でも、これまで3人の感染が判明している。