県内初のクラスター発生/新型コロナ
沖縄市の会議で5人感染
【那覇支社】県は21日、沖縄市で新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団感染)が発生したとの認識を示した。4月上旬に沖縄市内で行われた会議に参加した5人の感染が判明したという。県内でクラスターの発生を確認したのは初めて。また、県は同日、新型コロナウイルスの検査で、新たに30代~70代の男性4人が感染したと発表した。
沖縄市で発生したクラスターは、屋内で開かれた飲食を伴わない会議に約30人が参加し、2時間程度行ったことが原因。出席者のうち5人の感染が確認され、そのうち1人は重症となっているという。
保健医療部の糸数公保健衛生統括監は「参加者は全て把握できている。残りの人たちの健康調査などを含めて、保健所で調査を行っている」と説明した。
また、クラスターの発生を受けて糸数統括監は「発症するとクラスター化しやすい医療機関や介護施設などと関わりのある人は予防に注意してほしい。この時期は人と会うのは極力避けることがクラスターにならないための対策の基本だ」と強調した。
県は20日、「今が感染拡大を食い止める瀬戸際」として独自に緊急事態宣言を発令。人と人との接触を8割削減するよう求めている。
21日に感染が確認された4人の居住地は、沖縄市が3人、南部保健所管内が1人。沖縄市在住の50代と70代男性は県内患者との接触が確認されている。これまでに県関係の感染確認は126人で、そのうち重症者は8人となった。
地区別で最も感染確認が多いのは那覇市の54人。中部保健所管内(宜野湾市、沖縄市、うるま市を除く)が18人、沖縄市が12人と続く。宮古郷友が多く住む浦添市は7人、宜野湾市は4人となっている。