新たに70代女性死亡/新型コロナ
自衛隊に災害派遣要請
【那覇支社】玉城デニー知事は23日、県庁で会見し、新型コロナウイルスに感染し入院していた70代女性1人が22日に死亡したと発表した。県内での死亡者は4人目となった。玉城知事は「ご冥福を心よりお祈り申し上げる。県として緊急事態宣言を発し、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策にしっかりと取り組む」と述べた。
亡くなったのは、中部保健所管内在住の70代女性で、家族内で感染したとみられる。女性は糖尿病や高血圧の基礎疾患があり、10日から入院。重症ではなかったが、症状が急激に悪化したという。
また、同日は新たに那覇市在住の10代女性と宜野湾市在住の60代男性の2人の感染が確認された。県関係の感染確認は合計133人で、そのうち重症者は10人となっている。
10代女性は、19日に感染が確認された50代男性の家族。60代男性の感染経路は不明という。県関係で10代の感染が確認されるのは、スペインから帰国した女性以来で、県の検査では初めて。
玉城知事は、県内患者の感染経路について、関東方面、関西方面、観光関連、接客業での感染例、感染源不明の5グループに分類されると分析した上で、「今後は夜の街のクラスター(集団感染)や院内感染、療養施設での感染拡大を未然に防ぐことが重要」との考えを示した。
また、玉城知事は、同日付で陸上自衛隊第15旅団に対して災害派遣要請を行ったことも明らかにした。要請を行った理由としては、「新型コロナウイルスに感染した軽症者の医療機関から宿泊施設への搬送で、保健所や民間搬送事業者などによる迅速な搬送手段の確保が困難な状況にある」と説明した。要請の期間は23~30日まで。