宮古保健所が公開検討へ/市議会の申し入れ受け
コロナPCR検査対象人数
新型コロナウイルスに感染しているかどうかを確定させるPCR検査で、宮古保健所が同所管内における対象人数の公開を検討していることが3日までに分かった。宮古島市ではPCR検査ができないため、発熱など感染が疑われる患者が出た場合は、その検体を沖縄本島に送り「陰性」「陽性」を判断していたが、対象人数については公開していなかった。公開の検討は、市議会(山里雅彦議長)の申し入れに回答したもの。
新型コロナ関連の情報については、4月日に市議会が同保健所に対して積極的な提供を求める7項目を申し入れ、その回答がこのほど市議会側に示された。
要請の一つだった「市における感染状況、PCR検査対象人数を毎日公開すること」に対しては「4月日現在で、管内では発生していないが、PCR検査対象人数については、県(本庁)と協議する」とし、検討する考えを示している。
4月日に行われた発熱特殊外来設置の会見の席で、宮古病院の本永英治院長は、政府の緊急事態宣言発令(4月7日)を境に管内の1日当たりの疑い症例数が発令以前は、1日当たりでゼロか1人程度だったが、3~5人に増えていることを指摘していた。
こうした状況を踏まえて、管内の具体的な検査状況の数字が示されていなかったことから、市議会が積極的な情報の提供を同保健所に求めていた。
また、市議会が求めていた「医療機関や関係機関で構成する新型コロナ感染症対策の宮古島地方本部に市の関係者を参加させること」についても「検討する」としている。
そのほか、市議会が申し入れた要請項目は、市民の不安解消などの観点から記者会見を行い正確な情報を幅広く発信し、質疑応答の時間を設ける▽来島者に対して一定期間隔離するなどの水際対策の強化▽感染者が確認された際の具体的な対応を市民に周知-など。 記者会見についての回答では「本庁で一元化して行っているので、それ以上の内容は公表できない」としている。
「水際対策について」は「来島者を隔離する権限はない」とし「感染者が確認された際の周知について」は「保健所は患者の入院対応、積極的疫学調査と呼ばれる感染源の推定や濃厚接触者の把握と
適切な管理を『同感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領』に沿って行う」と説明した。