4月の観光客1万人/前年同月比9割減
4カ月連続の前年割れ/市観光商工部まとめ
宮古島市の4月の入域観光客数が、前年同月比で7万7385人(87・76%)の大幅減となる1万793人だったことが分かった。市観光商工部が13日までにまとめ、発表した。新型コロナウイルスの影響による航空便の減便や、クルーズ船の寄港がすべてキャンセルになったことが要因。減少は今年1月から4カ月連続となり、トンネルの出口は見えていない状況だ。
4月の入域観光客はすべて空路によるもので、海路はゼロだった。前年は8万8178人で空路が5万8083人、海路が3万95人となっていた。
市の入域観光客数は伊良部大橋の開通以降、好調に推移していた。18年度は114万人、19年度は106万人と2年連続で100万人の大台を達成している。
新型コロナの感染者数が増え始めた2月からは影響が顕著になっている。2月は30%減、3月は48%減、4月は88%減にまで至っている。
空路は現在、本土直行便は全便が運休している。宮古-那覇路線も大幅に減便している状況が続いている。下地島空港を発着する国内および国際便もすべて運休となっている。
海路を支えたクルーズ船の寄港は、2月以降はキャンセルが相次いでいる。4月の寄港は21回を予定していたがゼロとなった。5月もすべてキャンセルになっている。
また、政府や県の緊急事態宣言の発令を受け、市は観光客の来島の自粛や延期を県内外に呼び掛けている。
市観光商工部の楚南幸哉部長は「来島自粛を求めたので1万人でも多い印象を持っている。新型コロナの終息後は観光協会をはじめ、民間と行政が一体となってリカバリーに取り組みたい」と述べた。