「交通弱者の足確保」/タクシー協支部長
市の補助金交付に感謝
県ハイヤー・タクシー協会宮古支部の下地隆之支部長は21日、市役所平良庁舎で会見し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げが減少し運行継続が難しくなっている業界に対し、市から「地域公共交通確保支援事業」として補助金が交付されたことに対し、「市の支援は移動困難な交通弱者への移動の確保維持という大きな役割を担った」と感謝した。
4月末に同支部から市に対し、支援要請があった。市は医療、福祉、経済などさまざまな面で市民の足となる地域交通の確保が重要と判断。タクシー事業者が最低限の運行台数を確保できるよう緊急的に支援を決め、3600万円を予算化し、5月11日から実施している。
事業は1日当たり60台のタクシー運行を確保するもので、移動手段を持たない交通弱者に対する支援措置。同支部には14社、乗務員約450人、タクシー200台があるといい、事業は全体の3割確保を想定した。
下地支部長は支援事業について、「市の取り組みは業界への励みとなり、各自治体から国へと波及し、国内すべての移動困難者への支援につながることを願っている」と話し、市独自の事業を評価した。
下地敏彦市長は「病院への通院、食料や日用品の買い物、行政手続きのための市役所来庁など、市民の生活に必要な移動に支障が生じないようにするための事業。生活に要する移動が必要な場合は安心してタクシーを利用してほしい」と話した。