本土路線運航再開へ/きょうANA羽田線
JTA18日、Jスター19日
新型コロナウイルス感染拡大の影響で運休していた全日本空輸(ANA)の羽田-宮古線が5日、運航を再開する。6月内は1日1往復の通常ダイヤではなく19日間の運航となる。同じ路線を持つ日本トランスオーシャン航空(JTA)は18日に再開し、翌19日から1日1往復の通常運航に戻す。成田-下地島の定期路線を展開しているジェットスター・ジャパンも19日から再始動する。各社の本土路線再開を機に、観光産業を軸とする管内経済の回復が期待される。
緊急事態宣言の解除に伴い、各社は徐々に運休・減便を解消し、段階的に通常ダイヤに戻す方針だ。宣言解除や自粛緩和以降の予約が伸びているといい、特に羽田から2本、成田から1本の飛行機が乗り入れる19日を境に観光客は増えていくものとみられる。
ANAの羽田-宮古は5日に再開し、以降7日、12日、14日、16~30日の間運航する。同線は4月22日から運休していた。関西-宮古、中部-宮古は6月30日まで運休を継続する。
一方、4月17日から運休していたJTAは6月18日の宮古発から羽田線の再開に踏み切る。羽田からの便は19日に入る。以降1日1往復の通常運航に戻す。
JTAによると、19日に羽田から宮古に入る便の提供座席は108。感染防止のため、隣り合う座席の販売を取りやめていることから通常より少ない。4日現在、この提供座席数の8割が予約で埋まっている。
今後の見通しについて同社の青木紀将社長は、「宣言の解除と自粛緩和で予約はだいぶ増えている」と上向く需要を示し、JTA全体として7月には前年比の5割程度に戻せる可能性にも触れた。その上で、「機を捉えてお客さんを運んでいきたい」と話した。
ジェットスター・ジャパンは成田-下地島を4月10日から運休している。これを19日から再開。ただ、通常の1日1往復ではなく7往復14便で、19日以降の運航日は21日、23日、25~26日、28日、30日となる。
各社の本土路線再開に伴い、管内経済活動も活発化するものとみられる。一方で感染リスクの高まりを不安視する声もある。下地敏彦市長は1日の会見で「リスクが無くなったわけではない」とし、広く市民に対してマスク着用や消毒、ソーシャルディスタンスなどの実践を求めている。