日焼け顔に充実感/当選から一夜明け
7日投開票の県議会議員選挙宮古島市区で初当選した下地康教氏(60)と國仲昌二氏(59)が8日、報道各社の取材に応じた。当選から一夜明け、歓喜に包まれた事務所を再び訪れた2人の表情は晴れ晴れ。激しい選挙戦で真っ黒に日焼けした顔の表情を緩めながら議席確保の喜びをかみしめた。同時に、県民の代表として臨む議会活動に向けて決意を新たにした。
政策実現に市民の声反映/下地康教氏
─当選から一夜明けての感想は
これからいよいよだなと感じている。実感はまだないが、自分がやりたいこと、イメージがふつふつと湧いている。まずは支援団体から話を聞いて、要望や課題を拾い上げる。政策は最初、絵に描いた餅かもしれないが、それを形にするために現場の声を聞きたい。掲げた政策は市民の声と結合させて実現していく。
─今回の選挙戦を振り返って思うことは
ただただ感謝しかない。新人の私を引き立て、支えてもらい、当選に導いていただいたのは応援した皆さんのおかげだ。新型コロナの影響で人を集めることができず、新人には不利な選挙戦だった。私以外の候補者は議員経験があり、顔は売れていた。知名度を上げることが大変だった。
─今回の得票数をどう見るか
トップ当選を狙っていたが新人であり、自信はなかった。座喜味さんは頑張ったと思う。最後は市政刷新を訴えて戦っていたので、それを望む票が集まったという見方もある。
─今後の市長選に与える影響は
保守分裂は良くない。保革一騎打ちの構図が市民にとって分かりやすく、論点がはっきりする選挙となる。候補者の一本化を目指したい。
─新人県議としての抱負を
宮古における離島振興に取り組みたい。コロナ問題も重要だ。予算は付けるだけではだめであり、きちんと執行されなければ意味がない。予算執行をしっかりとチェックしたい。
─市民や支持者らへ一言
選挙に出たこともない私を支持してくれたことに感謝している。9000票を超える票が集まり、ありがたい。今までとは違う新しい県議になりたい。
住民参加型の政治広げる/國仲昌二氏
―一夜明けて今の心境は
責任感をひしひしと感じている。選挙で有権者の皆さんに約束した公約、政策の一つ一つの実現に向けてしっかり取り組みたい。
―得票をどう評価するか
8000票はいきたいと思っていたが、投票率の落ち込みで7685票という結果だった。投票率が50%まで落ちたことや超短期決戦になったということ、コロナによる自粛ムードを考えれば合格点だと思う。
―県議会議員としての意気込みを
市民の皆さんに県議会や国会を身近に感じてもらう活動を心掛けたい。住民との意見交換など国会議員の皆さんにも働き掛けて住民とのつながりを促進していきたい。住民参加型の政治の雰囲気を広げたい。
玉城デニー知事が提唱している誰一人取り残さない社会の実現、多様性を認め合う社会の実現を含めて安心して暮らせる島づくりも重要なテーマだ。これは政治の究極の目標であり、責任。私の役割でもある。
加えて、県議会議員の立場でも、市議会や市民と連携し、市の行政をしっかり監視していきたい。
―陸自配備計画、弾薬庫建設に関するスタンスは
安全性について地域住民に説明ができていない。安心できる島づくりを目標とする私としては、これを認めるわけにはいかない。
―オール沖縄勢力結集の意義は。次期市長選に向けてどう臨むか
オール沖縄として、良い意味で再スタートが切れたと思う。小さな確執は乗り越えられるという自信をみんなが持てた。次期市長選に向けては、今回の得票プラスアルファでいけば十分戦えるし、勝機はある。
現市政への反発が私たちの耳にも届いている。財政的な面でも不安だという人もいる。そういう人たちとも連携していきたい。