火葬場継続を要望/伊良部・し尿処理施設整備
施設受け入れ前提で住民
市のし尿等処理施設整備基本計画説明会が12日、4日に引き続き、伊良部の東地区構造改善センターで行われた。住民側からは同施設を受け入れるに当たって、伊良部の火葬場「白鳥苑」を今後も継続して使用できる環境を市が整えることなどが要望された。この求めに対して市側は「基本的に(将来的には)廃止予定で、その路線は変えないが要求された事項については検討したい」と説明した。
同基本計画の説明会は、前回の開催時に参加した住民側から、市側の説明会開催の在り方について不満の声が出された。
さらに、参加人数も少なかったことから、より多くの住民の声を聞いてもらうためにこの日に開催されたが、今回も参加は少数だった。
参加者からは「すでに伊良部で整備することが決まってからの説明会であり、そうした施設を押し付けられるだけでは特に地域のお年寄りたちは納得しない。住民の要望事項について市が考えてくれれば喜んで受け入れると思う」と訴えた。
長濱政治副市長は「白鳥苑については、炉の補修とかなら理解できるが、新たな施設に造り替えることまでは考えていない」とした。
参加者からは「建て替えではなく、既存の施設を継続して使わせてほしいということ。炉の補修、休憩室や駐車場整備などを行い、あと15年くらい使えればうれしい」と話した。
そのほか、臭いについても質問が出され、市生活環境部の垣花和彦部長は「下水道の処理システムを兼ね備えており、それほどの臭いは発生しないと思っている」と説明した。
今後、市では同施設建設に伴う都市計画汚物処理場の変更について、7月上旬に公聴会に向けた都市計画原案の公告・縦覧を行い、8月上旬に公聴会開催などを予定している。
同施設の事業工程計画では、20年度に基本設計と生活環境影響調査を実施。21年度に着工し、23年度での完成を予定している。
1日の処理能力は49㌔㍑。事業費は約36億円。24年度の供用開始を目指している。