下地市長、4選出馬へ前向き/次期市長選
「活力ある市政継続必要」/市議会一般質問で答弁
下地敏彦市長は17日、任期満了に伴う次期市長選に4選を目指して出馬することを前向きに検討する考えを示した。開会中の市議会(山里雅彦議長)6月定例会一般質問で、我如古三雄氏の質問に「市が明るい未来に向けて羽ばたいていくためには、これまで築いてきた元気で活力ある市政の継続が必要と考えている」と答弁した。「公約を総点検すると同時に、後援会など市民の皆様の意見を伺い、なるべく早い時期に判断したいと思っている」とも述べた。市長選は来年1月予定で、市政継続か、刷新かが争点となる見通し。
下地市長は答弁で、市長就任当時を振り返り「市の財政状況は『第二の夕張市』といわれるくらい最悪の状況で、このままでは財政再建団体に転落してしまうとの強い危機感を抱き、再建に向け取り組む決意をした」と述べた。
財政を立て直すための施策として▽補助事業の全面的な見直し▽事業の優先順位▽高率補助制度の活用▽職員数の見直し-などを挙げ「職員と一緒に財政の安定と市民福祉の向上に取り組み、その結果、市の預金である財政調整基金も着実に積み立てることができた」と強調した。
旧市町村単位で整備した施設を、宮古島市全体をカバーする施設に整備する必要があるとし、JTAドームや市未来創造センターの整備に取り組んできたことを示した。
また、道路、公園などの生活基盤の整備、伊良部島小中学校の開校、小中学校へのクーラー全面設置、給食無償化、高齢者への敬老祝い金の支給、保育所の増設、平良港クルーズ船対応の岸壁整備など、3期12年の実績と政策を紹介した。
下地市長は、来年1月に完成する新庁舎について「完成を機に、市民が安心して住み続けられる街に向けた都市計画の策定に着手している。明るい未来に向け、着実に事業を展開しなければならないと思っている」と述べた。
沖縄振興特別措置法の期限が迫っていることを指摘し「国、県との連携をより一層深め、これまで築いてきた人脈をフル活用し、市政の重要課題である教育の充実、福祉の拡充、医療体制の整備など、市民生活に密着したソフト事業をしっかりと丁寧に実行していく必要があると考えている」と答弁した。