観光地にぎわい/飲食店に観光客戻る
経済回復へ活動本格化/移動自粛全面解除
新型コロナウイルス感染防止策に伴う政府の移動自粛要請が全面解除されて初の週末となる20日、市内の観光地に活気が戻った。航空各社の本土路線再開などもあり、多くの観光客が宮古入りし、海水浴を楽しんだり、レンタカーでドライブをしたりして自粛疲れを癒やしている。夜には飲食店もにぎわった。「コロナとともに」-。新しい生活様式を取り入れた経済活動の実践が始まった。
首都圏の1都3県と北海道で自粛が求められていた県をまたぐ移動は19日に全面解除された。解除後初の週末となった20日は、国内旅行や行楽地に出向く親子連れが増え、全国的に人の移動が活発になった。
20日の宮古島の最高気温は32・0度(平良下里)。真夏日の強い日差しが照り付けた市内ビーチでは、海水浴を楽しむ多くの観光客や親子連れが見られた。
下地与那覇の前浜ビーチでは、水上バイクなどのマリンレジャーを楽しむ観光客のほか、海水浴を楽しむ親子が目立った。
伊良部下地島の中の島海岸ではシュノーケリングが人気だ。多くの親子連れが訪れ、透き通った海水と熱帯魚の観賞を楽しんだ。
関西方面から来島した33歳女性は、友人3家族で初の宮古島入り。1月に予約していたといい、「新型コロナで来られるかどうか心配だったけど、解除されたので良かった」と話し、予定通りの旅行を喜んだ。
飲食店にも少しずつ活気が戻ってきた。宮古島社交飲食業組合や宮古島調理師会は、市や宮古島観光協会が提唱するマスクの着用や手指の消毒といった感染予防対策を実践中だ。
観光客が多く出入りする店のオーナーは「昨夜からお客さんが急に増えた。店独自でも感染予防策を講じているが、市と観光協会が呼び掛けてくれていることで大変心強い。感染防止を徹底しながらお客さんを迎えたい」と話した。
観光客が増えたことで島内を走るレンタカーも増えた。レンタカー業者は「ゴールデンウィークは、利用客が1日に1、2組だったが、15日ごろから客が増え始めた。きょうは20組前後」と話し、景気の回復を期待した。