ホテル 年度内に着工/トゥリバー地区
三菱地所経過説明 23年3月開業変わらず
三菱地所の中島篤常務が6日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、同社が平良港トゥリバー地区で進めるホテル建設について経過を説明した。説明によると新型コロナウイルス感染症の影響で、設計作業が若干遅れているが年度内に着工できる見通しだという。開業は当初計画通り2023年の予定。
建設は三菱地所が進め、世界的に有名なホテルチェーン「ヒルトン」が運営する。地上8階建て、客室数329室の「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」は立地上の優位性を生かしたリゾート開発で、下地島空港への新たな海外エアラインの誘致も見通す。三菱地所は下地島空港の旅客ターミナルを開発運営している。
県内で四つのホテルを展開するヒルトンの離島進出は初めて。
中島常務は「年度内に着工したい。23年3月の開業を目指している。ヒルトンのブランドなので、お客さまに来ていただけるいいリゾートホテルをつくりたい」と話した。新型コロナの影響については「計画通りに進むかは慎重に見ていかなければならないが、2、3年すればインバウンドも少しずつ戻ってくる展開になると考える。長い目で見て、成功できると思っている」と話した。
計画では、敷地面積が5万4769平方㍍、建物の延べ床面積は2万7983平方㍍。329の客室はツイン、キング、スイートタイプのほか、バリアフリーのルームも備える。共用施設は、レストランやバー、エグゼクティブラウンジ、ミーティングルーム、スパ、フィットネスルーム、プール、ウエディングチャペルなど。
トゥリバー地区をめぐっては、別の事業者によるホテル建設がたびたび延期になるなど長年の懸案事項だった。三菱地所とヒルトンが開発・運営に乗り出したことで「塩漬け」状態だった同地区がようやく埋め立て当初の方向で動き出す。