葉タバコ買い入れ始まる/平均キロ単価2004円
反収低く、今後に期待/2020年産
2020年産葉タバコの買い入れ作業が14日、平良西里の日本たばこ産業(JT)宮古葉たばこ取扱所で始まった。初日は平良地区で生産された38・8㌧を買い入れ、平均反収(10㌃当たり収量)は193㌔、平均キロ単価は2004円といずれも前期実績を下回る出だしとなった。今後の高値取引が期待される。買い入れは8月24日まで。
今期の葉タバコは、特に大きな自然災害を受けることなく収穫期まで順調に生育した。全体的に作柄が良く、前期を上回る豊作が見込まれていたが、収穫終盤の6月初旬に降った大雨によって疫病が発生し、収量の減産を招いている。
宮古地区(宮古島市、多良間村)全体の生産見込み量は986㌧と前年比約70㌧の減産になる見通し。地区別では▽平良83㌧▽城辺312㌧▽下地246㌧▽上野238㌧▽伊良部62㌧▽多良間45㌧-。同じ宮古取扱所で買い入れる石垣は92㌧となっている。
県たばこ耕作組合の砂川利勝組合長は「収量は前期を下回りそうだ」との見通しを示し、要因に収穫期の大雨を挙げながら「葉タバコが熟し、木も弱っている時の大雨で病気が入ってしまった」と悔やんだ。
ただ、「地区によっては目標の反収に達しているところもあるので今後の取り引きに注目したい。来年につなげたい」と期待した。
今年の買い入れ作業は新型コロナウイルス感染防止を徹底するため、取扱所に入る人員数を厳しく制限して作業に当たっている。
葉タバコにランク付けする会場に入場できるのは立会人と農家のみ。必要最低限の人員で買い入れ作業を行い、新型コロナ感染リスクを最小限に抑える。
葉タバコは宮古の農業収入で大きなウエートを占める品目。今期は115戸の生産農家が計456㌶の面積で栽培した。昨年の買い入れ重量は1058㌧(平均反収216㌔)で、地区全体の販売額は21億4900万円の実績だった。