宮古病院 接触職員19人陰性/院内感染の広がり否定
患者ら10人は検査結果待ち/新型コロナ
県立宮古病院で働く20代女性が新型コロナウイルスに感染していたことを受け、本永英治院長が31日に会見を開き、女性と接触があった院内職員19人全員の陰性を発表した。PCR検査の結果を示し、院内感染の広がりを否定した。ただ、採血検査などで接触した患者5人と非接触の院内職員5人の検査結果は8月1日以降に判明する見通しだという。
院内職員の感染が確認されてから宮古病院が会見を開くのは初めて。本永院長ほか岸本信三副院長、中山幸子副院長らが出席した。
経過説明によると、感染した女性は連休中に沖縄本島に出向いた。帰島後の7月28日の朝に抗原検査を行い、陽性が判明した。
その上で、接触があった院内職員19人のPCR検査を実施し、31日朝に全員の陰性を確認したという。
ただ、女性と接触がない同じ所属課の職員5人に加えて、採血、心電図、超音波の検査を受けた計5人の患者のPCR検査の結果は8月1日以降に判明するという見通しを示した。
さらに、女性が宮古島に戻る際の飛行機に搭乗していた一部乗客の検査も実施したことを明かした。女性の座席周辺に座っていた乗客が対象とみられるが、この検査の結果が分かるのも1日以降になるという。
女性と接触した19人および非接触の5人の院内職員は、濃厚接触者の定義には触れない。このため、感染防止対策を徹底して業務に当たっているという。
会見で本永院長は「院内職員1人が新型コロナ感染症にかかり、市民に大きな心配と迷惑を掛けたことを申し訳なく思っている」などとわびた。今後の診療体制については「一部で診療制限はあるが、安全な外来診療は継続しているし、入院等も受け入れている。治療もその後のケアも含めて継続していくので、安心してほしい」と話した。