新たな感染確認に危機感/宮古島市民
不要不急の外出自粛には理解
宮古病院に勤務する女性に続き、新たに宮古郵便局の男性社員が新型コロナウイルスに感染していることが確認された。多くの人が利用する施設での感染確認。市民の間では「さらに感染が広がるのでは」と危機感を募らせている。県は7月31日に緊急事態宣言を発出、下地敏彦市長は不要不急の外出自粛を呼び掛けた。
1日から窓口・集配業務を当面の間休止した宮古郵便局の駐車場前にはチェーンが掛けられ、車の進入ができなくなっていたほか、入り口付近には津嘉山正一局長名で「業務休止」を知らせる紙が張り出された。
同郵便局は消毒作業が終了し、安全が確保されるまで現金自動預払機(ATM)を含む窓口業務、ゆうゆう窓口、全ての集配業務などを休止するとしており、休止中は「最寄りの郵便局」を利用するよう協力を求めている。
感染者ゼロが続いていたが相次いで2人が確認されたことについて、公務員の男性(39)は「いつかは発生すると思っていた。今後の広がりが不安だ」、主婦(40代)は「非常に強い危機感を持っている」、平良の自治会長を務める男性(50代)は「危険を感じている。感染者の広がりが予想され、警戒心を強めている」とそれぞれ話した。
不要不急の外出自粛については「同意する」「評価する」という声が聞かれた。無職の男性(64)は「みんな守らなければならない。人が動けばウイルスも動くことは明らかだ」と理解を示した。
観光客が多くなっていることについては「島外の方は当分の間、宮古島への訪問を控えてほしい」、「3密が心配。行政で観光地を回り、マスク着用や3密の回避を呼び掛けてほしい」と訴えた。
宮古島観光協会の砂川靖夫副会長は「感染防止ガイドラインを守ってやっていくしかない」と引き締めている。「今は安全を優先しなければならず、感染防止を徹底するよう地域に呼び掛けていく」と話した。
宮古島社交飲食業組合の奥平玄信組合長も現状を懸念し、「観光客がどんどん入る中で、これはもう止められない。少なくともクラスター(感染者集団)は防がなければならない」と話しながら入店制限の検討を重ねる考えを示した。