電話相談室開設へ調整/下地市長
独自の検査センターも/新たなコロナ感染確認受け
新型コロナウイルスの感染者が宮古島市で新たに3人確認されたことを受け2日、下地敏彦市長は市役所平良庁舎で記者会見を行い、市の対応として新型コロナウイルス感染症電話相談室の開設と独自の検査センターの設置に向けて地区医師会と調整していることを発表した。
会見で下地市長は「4連休で島外から多くの人が来島した。無症状の人もいたと思う。多くの人が来島する中で発生は予見できたが、市としては『できるだけ宮古島では十分注意してほしい』ということまでしか言えない。法律的に来島を止める手立てを持っていない。これ以上発生しないように市民も含めて皆で頑張っていくしかない」と説明した。
市民に対しては、冷静に受け止め、県の緊急事態宣言の方針に沿う行動を呼び掛け。具体的には▽可能な限り外出を控える▽島外への渡航は必要最小限にとどめる▽マスクの着用、手指消毒▽3密回避-など感染防止策を徹底するよう協力を求めた。
市では感染が拡大したことについて危機感を募らせ、市独自の取り組みを紹介。市民の不安を取り除くために市役所内に「新型コロナウイルス感染症電話相談室」を早期に設置する方針で、保健師や看護師が相談に答える体制を整えるほか、感染の検査態勢を強化するために「検査センター」の設置に向け、地区医師会と調整を進めていることも明らかにした。
相談室については「(発熱等の症状が無くても)不安ということであれば電話相談室に相談してほしい」と話し、検査センターについては「PCR検査、抗原検査、両方併用するか、どこまでやるのかは今後詰めていくことになるが使い分ける形になると思う。問題は検査キットの入手時期」とした。
一方、感染者に接客業が含まれることでクラスターとなる可能性について「否定できない」との見解を示した。一方、接客を伴う飲食店への自粛要請について現時点では「今のところ考えていない」と否定した。
2日に感染が新たに分かったのは、接客業2人と会社経営1人の計3人。同一店舗での感染の可能性について、下地市長は「県から詳しい情報は来ていないが(1店舗での感染について)可能性は否定できない」と説明した。宮古島市での感染確認は、累計で5人となっている。