旅客受け入れ施設完成/平良港
クルーズ船来島客に対応/コロナで供用めど立たず
クルーズ船で来島する外国人に対応するための税関、出入国審査、検疫を行う平良港旅客受け入れ施設(CIQ)の建物がこのほど完成した。しかし、新型コロナウイルスの世界的な広がりにより、クルーズ船の寄港はキャンセルが相次いでいて供用開始のめどが立たない状況だ。
建物は今年2月に着工。1500平方㍍の鉄骨構造の平屋で隣接する観光案内施設は300平方㍍。建設費は設計変更で当初の金額より2700万円増額の3億8827万円となっている。
建設場所は平良荷川取の平良港第1埠頭(ふとう)北防波堤のクルーズ船専用バースと港を結ぶ臨港道路に隣接している。
同施設は当初、世界最大のクルーズ船運営会社のカーニバル・コーポレーション&PLCが整備する予定だったが、整備場所をめぐり国や市と折り合いがつかなかったため、市が整備することになった。
現在は、3月に完成したクルーズ船専用バースへの電気引き込み工事と駐車場の整備が行われている。
これまでは、5万㌧級までは下崎埠頭に接岸。それ以上は平良港沖に停泊し、「テンダーボート」と呼ばれる補助船で乗客を港に輸送していた。
このクルーズ船専用バースの完成により14万㌧級のクルーズ船が接岸可能となった。
クルーズ船の大型化に対応するため、平良港港湾計画の一部を変更し、さらに22万㌧級のクルーズ船が接岸できるように整備を進める計画を予定している。