緊急小口の申請500件超/市社協生活福祉資金
経済活動の停滞反映
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、市社会福祉協議会(市社協)の生活福祉資金貸付制度を利用する市民が増え続けている。申請から1週間程度で最大20万円を無利子で借りられる緊急小口資金の申請件数は21日までの集計で534件に達した。単身の場合1カ月15万円以内を原則3カ月分借り入れできる総合支援資金の申請も316件と急増している。管内経済活動の停滞を映し出している。
緊急小口、総合支援の各資金は、生計や日常生活の維持が困難になった世帯向けに資金を貸し付ける社協の生活福祉資金だ。新型コロナの影響を踏まえて条件を緩和するなど貸し付けの間口を広げている。
支援内容は、緊急小口の貸付上限額が20万円。据え置き期間が1年以内、償還期限は2年以内となる。
日常生活の維持が困難になっている世帯に向けた総合支援は、2人以上は1カ月20万円以内で貸付期間は原則3カ月以内。据え置き期間は1年以内、償還期限は10年以内となっている。
3月25日から8月21日までの集計で、相談は1768件に上る。市社協は「ずっと同じようなペースで伸びている」と話す。政府が県境をまたぐ移動自粛要請を全面的に解除した6月19日以降は落ち着くものと見ていたが、その後の感染再拡大などで申請件数は変わらず伸び続けたという。
市社協では、感染防止対策徹底の観点から、申請を希望する市民に対して「まずは事務所に電話連絡いただきたい」としている。
注意点として申請を仲介するような事案が県外で発生しているという。申請を手伝って報酬を受け取るという手口だ。市社協は「仲介業者は存在しない。気になることがあったら、社協に連絡をいただきたい」と呼び掛けている。
問い合わせは市社協(電話72・3193)まで。