市支所機能が縮小へ/一部申請業務を移管
職員も減、出張所移行で/市議会質疑
市の支所が来年4月、出張所に移行される。これに伴い、各支所で対応してきた福祉関係の申請業務が本庁に移される。出張所への配置人員も減らす。総合庁舎の建設を踏まえた事務分掌だが、事実上支所機能の縮小を意味する。旧町村部の市民にとっては少なからず影響が出そうだ。10日に開かれた市議会9月定例会議案質疑で、当局が出張所の機能を説明した。
各支所は旧町村部に設置されている。市総務課によると、来年4月以降、下地支所は下地保健福祉センターへ、伊良部支所は伊良部公民館に移転。城辺と上野の支所はそのまま残る。
ただ、配置する人員は現在の5~6人から2~3人に減らす。業務内容として住民票や戸籍、市税関係の証明書交付と閲覧は継続するが、児童扶養手当や自立支援医療、障害者手帳発行に関する申請業務等は本庁担当課へ引き継ぐ。このため、出張所での対応は原則として不可になる。
出張所は、生活環境部市民課の所属となる。各支所で対応してきた地域づくり協議会に関することは、地域振興課に移管される。
今定例会には、支所および出張所設置条例の一部改正案や関連予算が提出されている。これを踏まえて我如古三雄氏、友利光徳氏が市当局の考えを聞いた。
予算は、下地保健福祉センターと伊良部公民館の改修費用として332万円を計上している。下地保健福祉センターは139万9000円、伊良部公民館分は192万1000円。
友利氏は、旧町村部における役所機能の低下を懸念し「高齢者や車が運転できない人が平良まで来てやるというのは、住民福祉のサービスの低下になるのではないか」と指摘して改善を求めた。これに対し宮国高宣総務部長は「業務に支障がない形で体制づくりをしていきたい」と述べるなどして議会に理解を求めた。