思い出刻み有終の美 城辺中、西城中/最後の運動会盛り上げ
学校規模の適正化で次年度統合の城東中に組み入れられる城辺と西城の2中学校で運動会があった。城辺は13日、西城は14日にそれぞれ開き、長い歴史を刻んだ学校の一大行事を締めくくった。会場には父母や地域住民が来場。思い出を振り返りながら有終の美を飾る生徒たちを見守った。
「城辺中が大好き」/城辺小と合同開催
運動会でメッセージ
城辺幼、小、中学校の第15回合同運動会は市の城辺陸上競技場で行われた。児童生徒128人が、「最後の夏」を盛り上げた。
例年は小学校で開いているが、今年は新型コロナウイルス感染対策でより広い陸上競技場を使用した。
開会式で中学校の西里純二校長は「最後の夏を、心を一つにして全員で楽しんでほしい」と呼び掛け。児童生徒はその言葉通りにグラウンドを駆け回った。
中学生44人はリズムダンスを披露し、最後に「城辺中学校が大好きです」という横幕を掲げた。生徒を代表して2年生の鈴木東一朗さんが「城辺中学校の最後の生徒として、何事にも協力して一生懸命頑張っていきます」と約束。後方の生徒は笑顔いっぱいの表情で来場者に感謝を込めた。
いつもより短いプログラムを昼前に終えた。長濱瑠璃生徒会長は「一人一人が楽しんでいた。最高の思い出ができました」と感想を話し、後輩には「新しい学校でも胸を張って堂々と頑張って」と激励を送った。
最後の合同運動会を記憶しようと、会場には父母らのほか、多くの地域住民が来場してスタンドから児童生徒の勇姿を見守った。
高齢の女性は「最後はやはり寂しい」と漏らしながらも拍手を送り続け、元気に躍動する子どもたちの姿を目に焼き付けていた。
心一つに校歌ダンス/西城中
体育学習発表会
西城中学校(比嘉豊樹校長)は、中止となった運動会の代わりに位置付けた「体育学習発表会」を開催した。全生徒46人(男子32人、女子14人)は、今年度で終了する校歌ダンス(遊戯)などの種目で、心を一つに盛り上げた。
スローガンは「Let’s Enjoy! 西城最後46名の集大成」。西城中は来年4月に新しい城東中学校に統合するため、この発表会は最後となる。ちなみに、昨年の運動会は第72回だった。
全生徒による校歌ダンスでは、校章を印刷した小旗を両手に持ち、誇らしげな表情で披露した。学年別のリズムダンスでは、軽快な音楽に合わせて笑顔で演じた。総員リレーは縦割り斑競技で行った。互いに楽しんで、全種目を無事終了した。
比嘉校長は「生徒たちの心は運動会だった」、PTA副会長の前里みどりさんは「体育学習発表会ができて、とても良かった」とそれぞれ語った。
生徒会長の砂川竜馬さん(3年)は「皆と力を合わせたことが思い出になった」、同副会長の砂川七海さん(同)は「昨年の運動会以上に盛り上がった」と感想を話した。