3期連続で赤字決算/宮古製糖株主総会
相次ぐ台風襲来で減産/安村氏退任、新社長に渡久山氏
宮古製糖の第61期定時株主総会が25日、JAおきなわ宮古地区本部であった。当期(2019年7月1日~20年6月30日)の売上高は前期比5100万円減の30億1100万円で最終利益は2億5200万円の赤字となった。8月、9月の生育旺盛期に台風が相次いだことで減産となり、赤字決算は3期連続。安村勇社長(79)が退任し、新社長に渡久山和男専務(68)が就任、専務には森川史一常務(62)が昇任した。
当期の売上高は前期の30億6200万円から1・7%の微減。3期連続で30億円台。17年6月期の52億6300円と比べると約6割程度と厳しい状況が続いている。
損益計算書によると、売上高30億1100万円に対し売上原価32億6100万円。販売費および一般管理費は5億5800万円で営業損失は8億700万円を計上した。これに営業外収益、特別利益などを加えた最終利益は2億5200万円の赤字となった。
前々期が3億5800万円、前期も2億7900万円の赤字を計上しており、3期連続の厳しい決算となった。総資産は42億700万円、純資産は21億2400万円、自己資本比率は50・50%となった。
事業報告書によると、当期のサトウキビは前製糖期間が4月中旬までかかったことで春植えの植え付けや株出しの管理作業が遅れ、生育に影響。梅雨入り後も降水量が平年の69%と少なく、キビの伸長量が悪かった。多回数の株出し栽培が増え反収が低迷。また8月に台風9号、9月に13号が襲来。折損被害が拡大し、減産の大きな要因になった。
冒頭、安村社長は「当期は前期同様、台風襲来などで厳しい実績となった。来期は今のところ順調に生育しており、大豊作になると期待している」と話した。
総会では事業報告書のほか安村社長の退任などの議案が提案され、承認された。総会後の取締役会で新しい社長に渡久山専務、専務に森川氏を選任した。渡久山氏は1978年入社、2010年取締役、18年から専務。