開催か、中止か流動的/来年トライ
選手らの意向を調査/実行委、判断時期迫る
第37回全日本トライアスロン宮古島大会の開催の有無を判断する時期が迫っている。実行委員会は選手や関係者へのアンケート等を通して判断材料をかき集めているが、新型コロナウイルスを前に依然ゴーサインが出せない。コロナ禍における資金集めや選手、大会スタッフの安全確保の面で高い壁が立ちはだかっているのが現状だ。規模縮小を含む開催か、延期か、あるいは2年連続中止か。今月末に開く実行委の総会で最終的な判断を下す。
第37回全日本トライアスロン宮古島大会の開催の有無を判断する時期が迫っている。実行委員会は選手や関係者へのアンケート等を通して判断材料をかき集めているが、新型コロナウイルスを前に依然ゴーサインが出せない。コロナ禍における資金集めや選手、大会スタッフの安全確保の面で高い壁が立ちはだかっているのが現状だ。規模縮小を含む開催か、延期か、あるいは2年連続中止か。今月末に開く実行委の総会で最終的な判断を下す。
実行委としては開催の方向で動いている。第37回大会の要項を定め、バイクの距離は交通量の増加等を踏まえて123㌔まで短縮することを決定した。従来は10月から11月末まで2カ月設定する出場選手の募集期間も、11月の1カ月間とする方向で準備が進む。
開催を前提に、シミュレーションをいくつも立てて検証を重ねた。選手がひしめき合う開会式や閉会式は取りやめか、規模縮小等を検討。スイムの時差スタートも視野に入れており、選手や大会スタッフの密を避けるべく実行委の事務局員が頭をひねっている。
だが、内部では「完全に密を避けるということは難しい」という考え方が支配的だ。他の類似イベントの開催状況といった参考材料も収集しているが、直近の東京マラソンや沖縄マラソンも延期が決まるなど状況は決して思わしくない。島全体を使うトライアスロンを延期する場合はあらゆる方面に影響が及ぶため、周到な準備が必要になる。
さらに、足元の運営費をどう確保するのかという課題がある。コロナ禍に例年通りの協賛金や寄付金を集められるのかどうか。900人弱に及ぶ中・高校生ボランティアを確保できるのかどうかも分からない。
こうした状況を踏まえて実行委では選手や大会関係者を対象にアンケート調査を実施している。選手は前回出場者数の1割に当たる約270人を無作為に選んだ。開催の有無に関する考え方のほか、今のコロナ禍にしっかり練習がこなせているかなどを聞いた。トライアスロンという過酷な競技に耐えられるかどうか、安全、安心な大会運営上欠かせない問いだという。
これらのアンケート結果を集約の上、開催の有無を含めた判断に生かす。実行委事務局は「今の段階での判断は難しい。より多くの意見を聞いていくしかないと思っている。さまざまな声を集めながら総合的に判断したい」としている。
現状、次回トライアスロン大会は来年4月18日開催が予定されている。