宮古に感染注意報/新型コロナで県対策本部
西里、下里で連続発生/市長「現実にはクラスター」
市民に感染防止徹底求める
県新型コロナウイルス感染症対策本部は14日、市平良西里と同下里の酒類を提供する飲食店で、感染者が連続して発生しているとして感染注意報を発表した。発表を受け、宮古島市の下地敏彦市長は同日、市役所平良庁舎で会見を開き、「県はそう言っていないが、現実にはクラスター(感染者集団)が発生したと理解していいと思う。市民は十分に行動に注意してほしい」と危機感を募らせ、感染防止の徹底を求めた。
市内では直近1週間に感染した6人中5人が、飲食店に関係するとみられている。下地市長は、複数の学校関係者が濃厚接触者と特定されているとして「予断が許されない状況だ」と警鐘を鳴らした。
県は西里と下里の事業所に対し、従業員のマスク着用と健康チェック、店内の換気、共用部分の小まめな消毒などの感染防止対策の徹底を求めている。
市民には、会食・会合の際は「3密」回避対策などの感染防止対策が取られた店舗を利用することと、正面同士の会話を避ける、人数を絞るなどの対策を取るよう呼び掛けている。
会食・会合からの帰宅後は、すぐに手洗い、うがいを行い、当面は注意して健康観察を行うほか、祖父母ら高齢者宅を訪問することは控えるよう促している。
本紙の取材に対し、県保健医療部の糸数公保健衛生統括監は「ピンポイントで宮古地区に注意を促すため、注意報を出すこととなった。宮古のオトーリに限らず、同じ容器で回し飲みすることは感染リスクが高くなってしまい、特に注意が必要だ」と述べた。
県は主な取り組みとして、濃厚接触者が不特定多数となる場合は、店名の公表をするほか、県警において当該地域の警戒活動を強化するという。