下地市長も自宅待機/2度目のPCR検査
部長も対象に 影響広がる/県議クラスター
県議会沖縄・自民会派に所属する議員間で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が市の行政運営にも影響を及ぼしそうだ。市役所平良庁舎で20日に開かれた県議との意見交換会に出席した下地敏彦市長が26日、2度目のPCR検査を受けて同日から自宅待機に入った。長濱政治副市長のほか複数の部長職も検査を受けて登庁を自粛しており、当面は特別職と一部幹部が不在のままの行政運営となる。ただ、検査結果で陰性が確認されれば市長、副市長ともに職務に復帰するものとみられる。
議員間クラスターが絡む宮古関係者のPCR検査受診者は15人を超えた。下地市長や長濱副市長のほか市議が少なくとも8人、複数の部長級職も25日に検査を受けたとみられる。
20日に市役所平良庁舎で開かれた意見交換や、同日夜に市内の飲食店であった懇談会などに出席した者が検査対象になっている。
下地市長は21日から25日まで東京に出張。県議の感染確認を受けて23日に現地でPCR検査を受け、陰性と判定されたという。
ただ、25日に保健所から連絡があり、翌26日にPCR検査を受けて同日から自宅待機に入っている。
市長への検査勧奨は、20日の意見交換の出席者名簿に登載されていたためとみられるが、他の市職員や取材記者らにPCR検査を受けるよう保健所から連絡があったのは24日のこと。市長のみ25日の通知になった理由は分かっていない。
いずれにしても当面は市の特別職が不在になる。ただ、現時点で職務代理者は置かない。市の総務課によると、陰性の場合、症状がないことや市民との接触を極力控えるといった感染防止対策を徹底した上で業務に就けるという市の指針があるという。特別職に該当するものではないが、これに準じて市長、副市長も職務に復帰する見通しだ。
下地市長は本紙取材に対し、PCR検査を受けるよう保健所から連絡があったことを認め、「一度受けているが、念には念をということだと思う。今朝(26日午前)やってきた」と明かした。市の業務に及ぼす影響については「今のところはない。連絡も取り合える状況にある」と話した。