33事業者が端末導入/市キャッシュレス事業
タクシー2社で計50台/「脱現金化」の流れ加速か
キャッシュレスを促進する市の決済手数料支援助成金事業への申請件数が25日現在で33事業者と増加傾向にある。指定金融機関の決済端末を導入した事業者に最大4カ月分の手数料を助成する制度で、今月中旬以降に端末を導入する事業者が増え始めた。市内タクシー2社では計50台の導入があった。世界的に進む「脱現金化」の流れに乗れるかどうかが注目される。
キャッシュレス決済は諸外国で急伸しており、とりわけインバウンド需要を取り逃さない決済手段として重視されている。
観光をリーディング産業に位置付ける市もこの波を捉えて事業化。市内事業所でキャッシュレスの普及を図り、決済の効率化と需要に対応した消費地の確立を目指す。併せて、非接触型の決済端末の導入による新型コロナウイルス感染防止対策も強化していく。
事業開始に当たり、市は琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行とキャッシュレス連携協定を結んだ。この3行のキャッシュレス端末を導入した事業者は、今年9月から2021年2月の決済手数料のうち、最大4カ月分が無料になる。端末を追加したり、変更したりした場合も対象に含む。
申請の受け付けは今月1日に開始した。事業の浸透とともに申請件数が伸び、開始1カ月以内で30件を超えた。事業の担当課は「出足としては良い導入件数だと思う。多くの事業者の皆さんにこの機会を利用して端末を導入してもらい、キャッシュレスの普及を図っていきたい」としている。
申請は、キャッシュレス決済端末を導入の上、申請書兼請求書を提出する。端末を導入した事実や、決済手数料の金額が確認できる領収書などの関係書類のほか、振り込み用通帳の口座番号と名義人が分かるページの写しも準備する。
提出先は、市役所平良第2庁舎内にある市観光商工部観光商工課(電話73・2690)。21年1月以降は平良西里1140番地に建設中の新庁舎となる。提出の方法は郵送に限る。