肉用牛高値スタート/11年初競り式典
今年の高値取引を祈念
JAおきなわ宮古家畜市場の2011年初競り式典が19日開かれ、農家や行政、畜産関係者らが今年1年の高値取引を祈念した。一番牛は、68万3000円のお祝儀価格。初競りには540頭が上場され、子牛1頭平均価格は37万6130円(前月比1万1180円高)の高値スタートとなった。
初競り式典は、午前9時から始まった。
主催者を代表してJAおきなわの長濱哲夫常務が「今年も活況の中で、いい値での取り引きをお願いしたい。素牛の産地化確立のためには、育種化(遺伝能力)の高い母牛の確保に努める必要がある。今後とも、優良母牛への更新を支援し、農家所得の向上に努めたい」とあいさつした。
比嘉俊昭県農林水産部長は、卯(うさぎ)年の今年が、肉用牛業界にとって飛躍の年であるよう祈念。
景気付けに古酒入りのかめを携えて出席した下地敏彦市長は、初競りの盛況を願うとともに、韓国と台湾で発生している口蹄疫の侵入防止に厳重な注意を呼び掛けた。
比嘉部長や下地市長、長濱常務らが、威勢良く鏡開き。下地明市議会議長が声高らかに乾杯の発声をした。式典は、宮古和牛改良組合の平良一夫組合長の音頭による一本締めで締めくくった。
式典では、高額購買者への記念品贈呈も行われた。
初競りの一番牛は、水納島に生まれ宮古島で育った宮国孝平さんの「平波号」。下地市長が引き連れて登場した。値が50万、60万とじりじり上がると指笛や拍手がどよめいた。下地市長が、購入者の今村實義さん(鹿児島県)に、古酒を贈呈した。
宮国さんは「(68万3000円の)高値はうれしい。今夜はお祝いしたい。高値続きの明るい年になるよう願う」と満面の笑みだった。