宮古病院 職員3人が感染/新型コロナ
一部診療・手術に制限/「院内感染」は特定されず
県立宮古病院(本永英治院長)は2日、病院職員3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日までに30代男性2人と40代男性1人に陽性反応が出たという。いずれも軽症。感染経路は不明で、保健所が調査を進めている。院内感染かどうかは現時点で特定されていない。当該職員と接触の可能性がある職員や入院、外来患者に対してはPCR検査を実施した。計199人の陰性が確認されている。院内職員の感染確認によって一部の診療と手術行為に制限が掛かる。
宮古病院が2日の会見で詳細を説明した。冒頭本永院長は「市民の皆さんに心配を掛け、診療の一部に制限を生じさせてしまうなど迷惑を掛けることを深くおわびする」と陳謝した。
その上で、経過を報告した。10月31日に2人、11月1日に1人の職員の感染が分かったという。病院によると、3人は島外に出ておらず、宴会にも参加していないといい、現時点で感染経路は分かっていない。
10月31日の2人の感染確認を受け、同日から11月2日にかけて計200人のPCR検査を実施した。接触が疑われる職員や入院、外来患者らを対象にした。このうち1日の検査で職員1人の感染が判明。残り199人は陰性だったという。
同病院で実施する一般的なPCR検査は、検体を沖縄本島に送って調べているため、通常は2~3日の時間を要す。だが、今回は院内職員の感染だったことを踏まえ、緊急措置として院内の機器で実施。即日検査結果を把握している。
検査を受けた人のうち濃厚接触者とみられている職員の複数人は当面の間業務を休む。再度PCR検査の実施も検討している。
本永院長は「現時点で院内感染の特定には至っていない」とした。ただ、PCR検査の陰性結果は「(完全な)陰性の証明には至らない」とし、「引き続き厳重な自己健康管理と行動変容などで院内感染の防止を徹底する」と強調した。
その上で外来診療や緊急入院患者の受け入れは継続して実施するとし、「緊急的な手術にも、すべて対応していく」と述べた。
ただ、定期的な予定手術については2週間延期するという。「2週間は院内感染が出るかもしれないので延期したい」と述べ、広く市民に理解を求めた。
宮古病院内での新型コロナ感染者の確認は、宮古島市で初確認された7月29日以来。計4人となった。