県、高齢者への感染拡大防止を呼び掛け
県は6日、新型コロナウイルスで重症化リスクが高いとされる高齢者への感染拡大を防ぐため、▽家庭内で高齢者と接する際はマスクを着用する、▽高齢者自身も会食や模合への参加はできるだけ控える、ことを呼び掛ける玉城デニー知事のコメントを発表した。
新型コロナの感染拡大を防ぐため、県は11月20日~12月11日の期間、職場や会食、家庭での感染対策について集中的な取り組みを呼び掛けている。ただ、県全体では病院や宿泊施設、自宅で療養中の患者数、1週間当たりの新規感染者数は増加しており、県は「増加傾向に歯止めがかかっていない」と判断している。
また、11月21日から12月4日までの2週間に県内で感染が発表された70歳以上の患者は77人に上る。感染が拡大した8月には高齢者にも感染が広がって死亡例が増加したこともあり、県は警戒を強めているとみられる。宮古地区では10月以降、20代~50代の感染が多く、高齢者への感染拡大は現状で見られていないが、今後は警戒が必要といえる。
玉城知事は、コメントの中で「さらなる感染拡大を防ぐためには、若い方々の協力も不可欠」と述べたほか、「感染状況がさらに悪化する場合には、特に会合、会食に参加する機会が多い世代への外出などの自粛や営業時間の短縮、施設の閉鎖、休業要請などの強い措置を講じなければならない」とも強調した。
県は、新型コロナ以外の病床が逼迫(ひっぱく)していることも、懸念している。県によると、新型コロナではない一般病床の占有率は、90%前後で推移。6日時点の数値は90.8%で、同日のコロナ対応病床の占有率76.0%を上回っている。宮古地区での一般病床占有率も上昇している。
一般病床での占有率上昇は、沖縄は冬場に入院者数が増加する傾向があるほか、新型コロナ対応に病床を確保する必要があることも要因という。
県は「これ以上、医療を逼迫させないためには、感染防止対策を徹底していただくとともに、日ごろの健康管理に十分気を付けていただく必要がある」と呼び掛けている。