子牛平均価格71万円/12月競り
今年最高、初競り以来
JAおきなわ宮古家畜市場の2020年12月期肉用牛競りが8日開かれ、子牛1頭平均価格は前月比4万6238円高の71万3971円の高値が付いた。20年競りの最高価格で、1月の初競り以来11カ月ぶりとなる大台に市場は湧いた。平均キロ単価も2692円まで上昇、20年競りは最高の形で取り引きを終えた。
子牛の上場頭数は371頭で、全頭が競り落とされた。平均体重は265㌔。
性別の1頭平均価格は去勢が前月比4万103円高の75万9円、雌は同比5万9649円高の65万8433円と大きく上げた。
平均キロ単価は去勢が2774円、雌は2559円を付けた。前月と比べて去勢は265円、雌は295円も高い値となった。
20年の競り値は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなどして伸び悩んだ。1月の初競りで70万5452円を付けたが、2月は6万円下げに。3月はさらに下げて60万円を割り込むなど新型コロナによる影響と不安が広がった。
ただ、6月ごろから価格が落ち着き始め、10月には3カ月ぶりに60万円台を回復。11月の競りでは去勢が70万円台に達するなど年始の水準まで戻っていた。
この勢いが12月競りでも維持され、今年最高の平均価格を付けた。枝肉相場の上昇に加え、各地で展開されている消費キャンペーンも奏功したとみられる。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターの荷川取努センター長は「コロナの影響を受けた年だが、10月ごろから持ち直した。枝肉需要の高まりなどが背景にあるとみられる。来年も期待したい」などと話した。
成牛を含む上場頭数は419頭で全頭の取り引きが成立。1頭平均価格は65万8840円だった。今月競りの総販売額は2億7605万円の実績となった。