販売額は35億7200万円/JA20年牛競り
前年比7億3100万円減
JAおきなわ宮古地区畜産振興センター(荷川取努センター長)は9日、2020年の宮古、多良間の両家畜市場における販売実績をまとめた。総販売額は35億7200万円で前年比7億3100万円の減。新型コロナウイルス感染拡大の影響による牛肉消費量の落ち込みが、末端の子牛価格にまで響いた。取り引きの主流となる子牛の1頭平均価格は59万9008円と60万円を割り込んだ。平均キロ単価は2236円。
子牛の年間上場頭数は5652頭で、前年と比べて49頭少なかった。市場別では宮古が4256頭、多良間が1396頭だった。このうち、実際に競り落とされた頭数は5629頭(宮古4238頭、多良間1391頭)となっている。
地区全体の子牛1頭平均価格は前年より11万7349円安と大幅に下げた。市場別に見ると、宮古は前年比11万2186円安の61万7405円、多良間は同比12万9860円安の54万2960円の実績だった。
平均キロ単価は地区全体で前年比457円安の2236円と1頭平均と同様下げ幅は大きかった。
市場別の実績は、宮古が同比427円安の2251円、多良間は同比562円安の2186円だった。
実績を下げた要因は新型コロナの影響だ。インバウンド(訪日外国人)の減少で和牛の消費が落ち、枝肉の相場が下がった。国民の外出自粛や飲食店における営業自粛なども肉の動きの鈍化に拍車を掛けた。
この結果、宮古地区の子牛価格は1月の初競りこそ平均70万5452円の高値を付けたが、2月の競りでは6万円も下げた。3月競りでは60万円を割り込むなど不安が広がった。
6月ごろから落ち着き始め、10月には3カ月ぶりに60万円台を回復するまでに至ったが、全体を通して厳しい取り引きだった。
成牛を含む全体の上場頭数は6511頭で、うち競り落とされた頭数は6475頭だった。1頭平均価格は55万1770円、平均キロ単価は1875円。市場別の販売額は宮古が27億8448万円、多良間が7億8823万円となった。