捕獲禁止期間を設定へ/ヤシガニ条例策定協
生態研究目的の保護区も
宮古島市ヤシガニ保護条例策定協議会(座長・平良哲則農林水産部長)の第2回会議が21日、市役所平良庁舎で開かれ、事務局が提出した条例案を審議した。今年6月からの施行を目指す。同会では、ヤシガニを料理などにしている業者に対するアンケート結果も報告された。
条例案は、繁殖期の6月1日から8月31日までの3カ月間を捕獲禁止期間に設定。甲長8㌢以下12㌢以上と、抱卵している雌の捕獲を禁止する。
市長は生態研究のため、保護区域を設定することができる。条例違反者には、罰則を適用する。
同条例は、宮古島市の自然を象徴する貴重な生物ヤシガニの保護活用と、自然環境の保全意識を高める目的で制定する。
アンケートは昨年12月に市内の居酒屋や、取扱専門店、ホテルなど10業者を対象に行い、4業者から回答があった。
「観光資源になるか」の問いには「なる」「ならない」が半々だった。保護の必要性については、3者が賛成。「条例を策定した場合は、捕獲は許可制にしてもよいか」の問いには3者が「よい」、1者が「分からない」と答えた。
宮古で昔から珍味として重宝がられているヤシガニは、近年、生息環境の悪化や乱獲による減少傾向が指摘されている。