弾薬庫建物工事進む/城辺保良
3棟中、2棟完成間近
宮古島への陸上自衛隊配備に伴う城辺保良鉱山地区への弾薬庫建設工事に関して工事が着々と進められている。21日も工事関係者が大型重機などを使い建物や本体の工事を行っていた。弾薬庫は計画では3棟建設することになっており、2020年度中には2棟が完成する見込みだ。一方、残りの1棟については工事に着手しておらず、21年度以降になると見られる。
弾薬庫の躯体工事については20年4月から着手している。19年10月に示した工事工程表とほぼ同様のスケジュールとなっており、工事はおおむね順調に進んでいると見られるが、工事の完了時期については、現在裁判で係争中の一部の土地取得ができていないことなどを踏まえて21年度以降になると予想される。
建設が進められている保良鉱山地区は占有による時効取得を求めた土地所有権確認請求訴訟で、一部の土地について原告の請求が棄却され、所有権が認められなかったことから工事の進捗(しんちょく)に影響が出る可能性がある。
同地区に整備される施設は地対艦誘導弾や地対空誘導弾、その他部隊が使用する弾薬などを保管する「火薬庫3棟」、隊員が射撃訓練を室内で行うための「覆道射場」、隊員が訓練の準備やさまざまな管理業務を行う「廠舎(しょうしゃ)」などを予定しており、全体面積約19・4ヘクタール中、約18・8ヘクタールの地権者と20年5月末までに不動産売買契約を締結している。
ミサイル・弾薬庫反対住民の会の下地博盛代表は「弾薬庫の残り1棟は建設予定地にまだ用地取得ができていないところもあるため、すぐに着工にはならないと思う」と話した。