地域の問題ずばり指摘/多良間村子ども議会
中学生が一般質問
【多良間】多良間村「子ども議会」が20日、村議会議場で開かれた。一般質問が行われ、多良間中学校1年生7人が「議員」として登壇し、中学生の目線で伊良皆光夫村長ら村当局に村の課題などを質問し改善を求めた。
登壇した伊良皆望愛さんは特産品開発センターの利用状況について質問。その中で、「利用されていないのであればそれはなぜか。島の産業を活性化するためにも、しっかりと整備をして使えるようにした方がいいと思う。具体的にいつごろから整備をしようと考えていますか」と堂々と述べた。
また、「企業見学や職業人講話で、さまざまな職種の人が商品等を島外で加工すると値段が高くなると言っていたので、特産品開発センターの利用を考えてほしい。黒糖ジェラートや黒糖クッキーもその一例だ」と提案した。
これに亀川一成産業経済課長は「特産品開発センターの利用状況は、たらま花保存会の皆さんがたらまばな茶、黒豆ササゲの袋詰め等に活用している。個人事業者では多良間七味のトウガラシの乾燥袋詰め作業、農家ではトウガラシの乾燥機を活用している」と状況を説明。「今後も利用促進をしていきたい」と述べた。
冒頭あいさつした伊良皆村長は「村の課題、皆さんが体験したいろいろな疑問や問題について中学生らしい斬新な質問だと思っている。思い残すことのないように疑問点はどんどん質問してほしい」と呼び掛けた。
また、「この経験を生かして将来の多良間村の村長、議員が誕生することを願っている。また、質問や意見等は今後の多良間村の将来に向けた取り組みになる」と激励した。
一般質問は、村議や保護者らが傍聴。森山実夫議長は「日ごろ感じた村の課題や中学生らしい発想で質問の数も多く子ども議会を盛り上げてもらった。未来を担う子ども議員の皆さんはきょうの体験を基にし、村議会や役場の仕事の理解を深めてほしい」と話した。
子ども議会の議長には伊藤秀一さん、副議長には清村一生さんが任命された。伊藤さんは「議会を傍聴した時は緊迫した雰囲気を感じた。実際やってみて、想像以上に難しく、ちゃんとできているか心配だったけど最後までできた」と感想を話した。