医療支援活動が終了/陸自災害派遣隊
介護施設で2週間/職員一同「本当に感謝」
県の災害派遣要請を受けて、下地の高齢者介護施設で医療支援を行っていた陸上自衛隊の災害派遣隊が13日、活動を終了した。新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)の発生施設で、看護官5人が入所者の健康管理や入浴の介助などを2週間支えた。任務を終えた隊員は「やりがいを持って活動できた」と語った。
今回の派遣は、市で新型コロナの新規感染者が急増し、医療体制が逼迫(ひっぱく)していることから、玉城デニー知事が自衛隊へ災害派遣を要請したことを受けたもの。
災害派遣隊は、看護官5人と、その他サポートを行う隊員の総勢40人(沖縄本島15人、宮古警備隊25人)体制だった。
災害派遣の医療チームは1月29日に来島した。事前訓練を実施した後、同31日から同施設で医療支援活動を開始していた。
看護官らはバイタルサインの測定や内服薬の与薬、物品の消毒などを行った。期間中に看護官への感染はなかったという。
施設の代表者は「2週間、ありがとうございました。これからも体に気を付けて頑張ってください。隊員の皆さんがいなければ、できないことがたくさんあった。職員一同、本当に感謝している」と話した。
看護班長の吉田茉以2等陸尉は「2週間と短い期間だったが、皆さんから感謝の言葉やねぎらいの言葉をいただき、やりがいを持って活動することができた。元通りの運営ができるように祈願している」と述べた。
玉城知事は12日の会見で、宮古地区で感染対策や医療支援に当たった陸自や県内医療機関の関係者に対して「最も苦しい時期に支援していただいた」と謝意を示した。
施設関係者によると、現在入所しているのは陰性が確認された高齢者のみで、陽性者はすべて医療機関に入院中という。