「一杯の代償」の重さ認識/交安協など主催
飲酒運転根絶に誓い
飲酒運転根絶に向けた講演会(主催・県交通安全協会連合会など)が27日、市中央公民館で開かれた。飲酒運転撲滅の会の真栄田絵麻さんが、飲酒運転による死亡事故で母を失った苦しみや悲しみを吐露した。各関係団体から約200人が参加し、根絶への誓いを新たにした。「家庭、職場、地域において飲酒運転を許さない環境をつくる」などとした宣言文を採択した。
真栄田さんは12歳のときに母を失った事故を振り返り、「言葉で言い尽くせない苦痛を味わった。人生や家族の絆、夢や希望が失われた」と涙ながらに語った。
県交通安全協会連合会の大久英助さんは、飲酒運転の実態とアルコールの知識について講話。「アルコールを分解する時間は、少し寝たり、運動したことでは変わらない。誤った知識を持たないでほしい」と強調した。
宮古管内の2010年の飲酒運転検挙数は、前年の約2倍となる112件。県全体では2644件で全国ワースト3位となっている。
講演会は県飲酒運転根絶条例の趣旨・目的を浸透させ、根絶に向けた意識を啓発することが目的。県内各地で開催されている。
地区交通安全協会の宮里敏男会長は「宮古の飲酒運転は増加した。意識の高揚を図り、根絶運動に役立てていこう」とあいさつした。
宮古島警察署の島袋令署長は「1杯の代償の重さを理解し、それぞれの立場で飲酒運転を許さない活動をしよう」と呼び掛けた。