観光専門人材育成へ/宮古島市
高校生、再就職者対象に
新型コロナウイルスの収束を見据えた市の人材育成事業が動き出す。産官学連携の下、高校生や再就職希望者が地元の観光業に就けるようスキル向上の事業を展開する。コロナ後の急激な経済回復を見通し、観光業を中心に懸念される人材不足に備える。事業費は2000万円。国の地方創生臨時交付金を活用する。
この事業は、市が実施する新型コロナ経済対策12事業のうちの一つ。ウィズコロナ、アフターコロナを想定した取り組みで、市のリーディング産業に位置付けられる観光の専門的人材を育成・確保し、地元での就労につなげたい考えだ。
そのために市内企業の仕事の内容を伝えながらスキルを身に付けてもらう。産官学が連携し、即戦力として対応できる人材の育成を図りながら新型コロナ収束後の就労環境を整える。
具体的な事業フローとして、まずは業務受託者を選ぶ公募型プロポーザルを実施する。選定された受託事業者が高校生や再就職希望者ら研修生を募集。その上で事業に賛同する協働企業と共にスキルアップ講座等を実施し、観光関連業の知識と技術を教え込む。
事業を担当する市の企画調整課が、新年度の早いうちに事業を実施する方向で準備を進めている。すでに業務受託者の募集を始めている。3月31日まで。
担当者は「高校生や再就職希望者に宮古の企業に興味を持ってもらいたい」と地元企業への理解の深まりに伴う就労促進を期待。その上で、「高校を卒業して島を離れたとしても、将来地元で働きたいという人も含めてスキル向上に努めてもらい、地元での就職を後押したい」としている。