介護保険料 基準額は6982円/市第8期
前期比 初の減額に/高齢者(65歳以上)増が要因
4月に見直される65歳以上の市の介護保険料(第8期基準額)が確定した。第7期比168円減の6982円となる。介護保険制度導入後、前期の保険料を下回るのは初めて。市における65歳以上の高齢者(第1号被保険者)の増加や保険料割合の据え置き、介護保険事業に係る基金からの繰り入れ等が主な要因だ。第8期保険料は2021年度から3年間適用される。
市の介護保険料の基準額は、2000年度の制度導入時の3160円から毎期ごとに増えてきた。第3期で4000円を上回ると第5期では前期より1659円も高い6400円と急激な増加があった。第7期では7150円まで上昇していたが、21年度から適用される第8期介護保険料は7000円を下回る。
介護保険料は、計画する介護サービスの費用の総額から算出される。今回は高齢者の増加と保険料支払い割合の据え置き等を要因に前期を下回った形だ。
市の高齢者支援課によると、向こう3年間の65歳以上の高齢者数は4万2888人。第7期と比較すると4664人増えている。
これに加えて、これまでは3年ごとに比率が増していた第1号被保険者の保険料割合が据え置かれたことも大きい。事業に係る基金からの繰り入れも増額を抑える要因となった。
介護保険料を確定するためには市の関係条例の改正が必要になる。改めた介護保険料を含む条例改正案は先日の市議会3月定例会において可決されている。
介護保険は、介護を必要とする人が少ない負担でサービスを受けられるように社会全体で支える制度。被保険者は、65歳以上の第1号被保険者と歳から64歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられており、それぞれが納付する保険料と公費が介護保険制度の財源となる。