歴史、伝統継承誓う/西城中、砂川中閉校式
73年の歴史に幕/4月から城東中
城辺地区の4中学校が統合し、4月から新設校の城東中学校が開校することに伴って、西城中学校と砂川中学校で27日に閉校式が行われ、73年の歴史に幕が下ろされた。すでに7日には城辺中と福嶺中で閉校式が行われており、4中学校の関係者やそれぞれの学区の住民は、4中学校の輝かしい歴史と伝統が城東中へと受け継がれることを願っている。
西城中
西城中学校の閉校式は同校体育館で行われた。会場には同校の生徒や教諭、関係者らが詰め掛け、4300人を超える卒業生を輩出した同校の功績をたたえた。
あいさつで座喜味一幸市長は「伝統ある西城中が73年の歴史に幕を下ろすことに一抹の寂しさを感じるが、子供たちの可能性は無限。その資質能力の育成が私たちの使命。これからの西城学区、城辺地区の発展のためにも城東中への支援もお願いしたい」と呼び掛けた。
また、大城裕子教育長は「本校が閉校となってもこれまで築いた輝かしい歴史と伝統は、その校名と共に人々の心に永遠に刻み込まれ、城東中へと引き継がれる。これからも生徒たちを地域、島の宝として見守り育ててほしい」と告示した。
比嘉豊樹校長は「閉校により、西城中の校名は消えるが同校の卒業生そして、学区の皆さんの熱い思いは後輩たちに受け継がれ、未来を開くエネルギーになっていくと確信している」とあいさつした。
生徒代表あいさつでは、砂川竜馬さんが「西城中の生徒だったという誇りを常に持ち続け、伝統、校歌と校訓の『主体・貢献・自律』を胸に刻んで歩んで行く」と決意を示した。
最後は、比嘉校長から大城教育長に校旗が返納され、同校の歴史に幕が下ろされた。また、4月からは城東中として新たな歴史を刻むことにも期待が寄せられた。
砂川中
砂川中学校の閉校式は同校体育館で行われ、同校の生徒や教諭、関係者らが4000人余の卒業生を輩出した同校の伝統と歴史を引き継いで新しい歴史を刻むことに意欲を示した。
座喜味市長は「巣立った卒業生は幅広い分野で、県および全国規模で活躍している。そうした実績、成果は学校教育に対する学区の温かい支援と協力のおかげ」と話し、学校を支えてくれた各方面に感謝した。
告示で、大城教育長は「同校は学校と保護者、地域が一致団結してその歴史と伝統を築き、城辺地区の教育環境の発展に努めてくれた」と、その功績をたたえた。
与座篤校長は「輝かしい歴史を積み重ねられたのは生徒、教諭、保護者、さらに常に子供たちを応援し続けてくれた地域の力が大きかった。今後も生徒たちが砂川中で学んだ誇りを胸に努力を続けることを期待している」とあいさつした。
與那覇斉PTA会長も涙ながらにあいさつし、閉校を「悲しみ」と捉えず「新しい歴史」と位置付けて生徒たちが頑張ることを呼び掛けた。
そのほか、生徒を代表して、山川このか生徒会長は「この学校で学んだことを誇りに思う。閉校は寂しく、悲しいが心の中には大切な思い出としていつまでも残る」とあいさつした。
最後は、与座校長から大城教育長に校旗が返納され、73年の歴史に幕が下ろされた。