厳戒態勢での新学期/鏡原小・中学校
保護者と登校 警察官が警戒
平良下里(鏡原)で発生した殺人事件の容疑者がいまだ確保されていない状況を踏まえて、宮古島警察署(田場義浩署長)は7日、新学期がスタートした鏡原小学校と中学校での登校時の警戒活動を強化した。約10人の警察官が正門前などで警戒に当たったほか、パトカーで巡回し、宮古島地区防犯協会の会員らも青色回転灯パトロールカーで警戒するなど厳戒態勢となった。
同署によると市内のすべての小中学校で警察官が立哨するなど総勢45人態勢で警戒を強化している。同日から市内の各小中学校では新学期が始まり、児童生徒の安全安心を確保し、地域住民の不安感を払拭(ふっしょく)することなどが目的。このうち、鏡原小学校と中学校では午前7時30分ごろからそれぞれ2~3人の警察官が正門前に立ち、児童生徒に声掛けしていた。また、教職員やPTAのメンバーらも一緒に活動した。普段の登校時とは違った雰囲気に児童生徒らは少し緊張した様子を見せたが、保護者からは「安心できる」といった声があった。
鏡原小学校の前泊一郎校長は「警察や保護者のおかげで子供たちが安全に登校できた。警戒は当面続けてもらえると聞いている。子供たちには安心して登校してほしいと話した。今後も保護者や地域の協力をもらい、子供たちが元気よく学校で勉強できる環境をつくっていきたい」と話した。
同署では「普段からの見守り活動に加えて、当面は管内すべての小中学校に警察官を配置し警戒を強化していく。子供たちや地域住民の安全をしっかり確保していきたい」と話した。
一方、同事件で宮古島署が6日に全国に指名手配した翁長久志容疑者(39)の行方は依然として不明だ。同署では公開捜査に踏み切り、犯行直前の翁長容疑者の姿を公表し、広く情報を求めている。公開後から同署には目撃情報などが複数寄せられているというが、いまだ容疑者の確保に至る有力な情報はなく、引き続き情報提供を呼び掛けている。
情報提供は同署(電話72・0110)まで。