潮干狩り楽しむ/伝統行事「サニツ」
宮古の伝統行事「サニツ(浜下り)」が、旧暦3月3日に当たる14日、各地の浜で行われた。家族連れらが、干潮で干上がった浅瀬やサンゴ礁で、新鮮な海の幸を求めて潮干狩りなどを楽しんだ。各地の人出は例年より少なかった。
この日はあいにく曇りだったが、市民らは池間島や大浦湾などの浅瀬やサンゴ礁を訪れ、子どもたちは貝やカラフルな小魚を見つけ、歓声を上げていた。
大浦湾では西辺中学校の生徒が地域の伝統行事「サニツ」を体験した。生徒らは貝やカニを見つけ、歓声を上げていた。砂地で貝を掘っていた60代男性は「小さくて少ないからあまり人が来ていない」と寂しげ。70代女性は「昔はいっぱい採れた」とバケツに少量の貝を持ち帰った。
下地与那覇の長崎でアサリを掘っていた代女性は「いつもは出掛けないけど、きょうは何十年ぶりかで来た。人はいないね。昔は大きな貝があったけど」と、夫と2人で2時間ほど掘り、バケツの半分ほどの小ぶりのアサリを拾った。
サニツは旧暦3月3日に海浜に出掛け、特に女性が手足を海水に浸して身を清めて健康を祈願する伝統行事。干潮時には、海浜や干瀬が最も広がるため、海岸に出掛けて潮干狩りなどを楽しむ。