指名手配の長男逮捕/宮古島署
住民通報、父親殺害容疑
3日未明に平良下里(鏡原)の民家で男性が刃物のようなもので刺され殺害された事件で宮古島警察署は15日午前、殺人容疑で全国に指名手配していたこの男性の長男で農業手伝いの翁長久志容疑者(39)を逮捕した。同日、午前に地域住民からの通報を受け、駆け付けた警察官が任意同行を求めた。その後、調べに対し容疑を認めたため逮捕した。同署では事件発生後から約2週間にわたり、県警本部と連携し、最大動員で犯人確保へ向けての捜索と地域住民への警戒強化を行っており、発生から13日目の逮捕となった。
事件は3日未明、平良下里の民家でこの家に住む建設作業員の翁長春吉さん(61)が刃物のようなもので胸などを刺され殺害されたもの。翁長さんの死因は失血死だった。同署では事件後に所在が分からなくなっていた長男の久志容疑者の行方を追っており、6日には全国に指名手配するなど公開捜査に踏みきり、広く市民に情報提供を呼び掛けていた。
同署によると15日午前に地域住民の女性から「容疑者を発見した」と同署へ通報があった。駆け付けた警察官が同10時40分ごろ、市内の民家先にいた久志容疑者を発見し、同署へ任意同行を求めた。その際、凶器などは持っておらず暴れるようなこともなかったという。また、質問への受け答えもしっかりしており、普通に歩ける状態だったという。調べに対し久志容疑者が容疑について「間違いありません」と認めたため、同日午前11時9分に逮捕した。
同署では動機や逃走中の足取り、不明の凶器などについて詳しく捜査を進めている。
容疑者確保を受け、同署では「捜査と警戒に人員を最大限に動員し、本日逮捕できた。これまで地域の皆さんから多くの情報が寄せられた。感謝したい」とコメントした。