10万人当たり感染35人超/新型コロナ
市、12日連続で東京上回る
宮古島市で新型コロナウイルス感染が拡大傾向にある。市などの発表資料によると、直近1週間の人口10万人当たり感染者数は15日時点で36・01人と3日連続で30人を超えた。4日から12日連続で東京都を上回り続けている。感染者を受け入れる宮古病院の病床は現時点で逼迫(ひっぱく)状態にはない。ただ、3月中旬から連日のように感染者が確認されるなど予断を許さない状況が続いている。
直近1カ月の宮古島市における新規感染者は、3月15~16日、同28日、4月7日の計4日間を除いて連日確認されている。このうち17日間は複数で、1日当たりの最多感染確認は13日発表の5人となっている。
直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は3月27日から15人を超え東京都に肉薄。同30日には19・80人となり東京都の18・22人を超えた。その後しばらく落ち着きを見せたが、4月4日に20人を超えると13日には30人を突破。この間東京都を上回り続けている。
15日時点で全国2位の県の55・46人と比べると抑えられている。ただ、都道府県別で見ると宮古島市は4位奈良県の40・67人に次ぐ多さとなっている。市町村別ではないため単純比較はできないが、決して少なくない状況が続いている。
関係機関によると、接客を伴う飲食店や会食などで感染する事例が目立つという。ただ、最近は感染者の年齢層が幅広くなるなど家庭内感染も見て取れる。
現時点において、宮古病院の医療体制に大きな影響はない。フェーズごとに病床数を増減させて患者を受け入れているほか、宿泊療養施設を効果的に利用するなどして対応している。
ただ、クラスター(感染者集団)の発生を伴う大規模な感染等が確認されると医療現場への負担は一気に増すため警戒が必要だ。
12日の会見で広く市民に歓迎会や模合の自粛を求めた座喜味一幸市長は「宮古島市は(まん延防止等重点措置の)対象区域から外れているが、感染拡大の危機は高まっている」と危機感を示し、「再度市民や事業者に感染防止対策をお願いしたい」としている。