逮捕の長男を送検/宮古島署
凶器発見へ捜査継続
平良下里(鏡原)の民家で今月、この家に住む男性が殺害された事件で、宮古島署は17日、男性の長男で農業手伝いの翁長久志容疑者(39)を殺人容疑で那覇地方検察庁平良支部に送検した。送検された久志容疑者は事件発生から約2週間にわたり逃走していたほか、犯行に使われた凶器も発見されていないため、同署では今後も捜査を進めていく。
同日午前9時15分ごろ、地検に行くために、同署の署員とともに姿を見せた容疑者。服装は水色のシャツを着てマスク姿、しっかりとした足取りで階段を下りていた。
同署が公開した犯行前の防犯カメラの画像と比べてもひどく痩せているといった姿は見られなかった。
事件は3日未明、平良下里の民家から「兄が父を刺した」と110番があった。同署の署員が現場に駆け付けると、この家に住む建設作業員で久志容疑者の父春吉さん(61)が胸などを刺された状態で倒れていた。春吉さんは病院に搬送され、死亡が確認された。死因は失血死だった。
同署では事件後、所在が分からなくなっていた久志容疑者の行方を追っており、6日には全国に指名手配するなど公開捜査に踏み切った。
発生から13日目に、久志容疑者が現場から直線で約4・5㌔離れた場所にある親族宅を訪れたことから身柄が確保された。同署の調べに対して久志容疑者は容疑を認めているという。
一方、犯行に使われた凶器はまだ見つかっていないことから同署では容疑者の取り調べと併せて凶器の捜索活動を実施。17日も容疑者が犯行後、移動したとみられる場所やその周辺の畑ややぶの中などに捜査員が入り、慎重に捜していた。