宮古での聖火リレー中止/東京五輪
まん延防止で「適切でない」
市が新型コロナウイルスに係るまん延防止等重点措置の対象地域に追加されたことを受けて、座喜味一幸市長は23日午後、市役所で会見を開き、宮古島市の公道で予定されていた東京五輪の聖火リレーが中止になると発表した。まん延防止地域に追加され、「不要不急の外出自粛をお願いしている中で、適切ではないと判断した」と述べた。併せて市民に対し、改めて感染防止対策の徹底を訴えた。
市によると、関係機関との事前調整で、宮古島市の聖火リレーは公道使用に限定されていて、別の会場を使用して実施することも認められていなかった。
市は22日に県の実行委員会に中止を要請、23日に同委員会から大会組織委員会に報告されたという。これにより、宮古島市での聖火イベントは完全に実施されないことが決まった。
会見で座喜味市長は「沿道における密集の可能性のある公道での聖火リレー実施は不要不急の外出自粛をお願いしている中で適切でないと判断し、取りやめることとした」と述べた。市役所内でのセレモニーも中止することを発表した。
その上で「宮古、八重山は公道での聖火リレーを頑張ろうという方針で進めてきたので非常に残念だ」と強調した。聖火リレーの実施で「市民の思いを明るい方向に持っていきたかったし聖火ランナーも期待していたと思う。その聖火リレーの中止は申し訳ないし残念に思う」と述べた。
まん延防止等重点措置の対象地域に追加されたことに関しては「これまで以上に厳しい感染対策をお願いしなければならない危機的な状況」とし、飲食店等に対して午後8時までの時短営業を要請した。時短命令に応じない場合は過料が発生することも指摘し、事業者に理解と協力を求めた。
市民には不要不急の外出および島外への往来の自粛を促し、観光客には来島の自粛や延期を呼び掛けた。
まん延防止に関する市の要請時期については「タイミング良く申請したし、県にもタイミング良く判断していただいた」と述べた。