春の褒章に佐久本さん/統計調査功績
月々の価格変化明らかに
政府は28日付で2021年春の褒章受章者を発表した。全国685人のうち県内の受章者は計9人(黄綬3人、藍綬6人)。発令は29日。宮古島市からは小売物価統計調査員の佐久本惠子さん(64)が統計調査功績で藍綬褒章を受章する。
小売物価統計調査とは、総務省統計局が取りまとめているもので、消費者物価指数など物価に関する基礎資料を得ることを目的に実施。結果は年金の給付見直し時の資料などとして利用されている。調査結果は同統計局のホームページなどで公表されている。
受章の知らせに「恐れ多いと思った。私なんかがもらって良いのかと思ったが、ただひたすらやってきたことが評価されたのかなという感じがする」と話す。
佐久本さんは15年ほど前から同調査員となり、市内のスーパーや小売店などで、洗剤やトイレットペーパー、歯ブラシなどの日用品やシャツ、下着、靴下といった衣料品、薬品、ガソリン、クリーニング代などさまざまな商品やサービス計70種類ほどの価格調査を毎月行っている。
月の半ばから3日間かけて決められた店舗を巡り、店頭価格を調査。調査時には「店の人に手間を取らせないように心掛けている」という。
同調査だけでなく、国勢調査や経済センサス調査などでも調査員を務めている。自分が行った調査結果が何かに役立つことにやりがいを感じると話す。「調査がいろいろな基礎データに使われていると思うと、少しは力になっているのかと感じる」
今後については「この大きな章に恥じないように、微力ながら地道に、健康に気を付けながら、結果がいろいろなことの参考になれば良いと思いながら調査を続けていきたい」との思いを語った。