副市長人事 再び否決/市議会臨時会
3月に続き野党反対/市長、再々提案を示唆
市議会(山里雅彦議長)の臨時会が28日、開会し、座喜味一幸市長が提案した副市長を前県会計管理者の伊川秀樹氏(60)とする人事案を野党の反対多数で否決した。同案の否決は3月定例会に続いて2度目で、今回も多数を占める野党18人全員がそろって反対した。閉会後、座喜味市長は「理解していただきたかった。非常に残念」としたが、再々提案については否定せず、「これから検討する」と述べた。
市議会の議長を除く与野党構成は与党5、野党18で可決には野党の同調が不可欠。
採決を前に野党の前里光健氏と濱元雅浩氏が反対討論、与党の島尻誠氏と下地茜氏が賛成討論を行った。前里氏と濱元氏は選挙公約がほごにされているなどと座喜味市長を批判した。島尻氏と下地氏は早急に体制を整えるべきだとした。採決で賛成したのは与党の5人のみだった。
閉会後、座喜味市長は「非常に残念。コロナ対策、経済対策、重要な時なので大所高所から判断を頂いて、コロナを乗り越えていくためにも同意を頂きたかった。議場では公約の議論もあったが、向こう4年間で公約実現は市長として市民に果たすべき役割だと思う」と述べた。
副市長不在が長引くことには「行政サービスの低下を招かないような形を取っていきたい。精査、検討しながら対応していきたい」、再々提案については「伊川さんは優秀な人物で代え難い人物だと思う。どのような形で議会の理解を得るか、承認を得るか課題となるがしっかりと取り組みたい。(提案の時期は)これから検討する」とした。
野党議員団の真栄城徳彦会長は反対の理由を「(野党の)19人の中には賛成も反対もあった。どうしても反対したいという議員が多数だったので、議員団という組織としては全会一致で反対という立場を取った」と説明。また「市長の政策に対して、いまいち理解できない。4カ月の市長の言動を見ると、どうしても不信感が拭えない。政策も人事も一貫性がない。コロナ禍での強力なリーダーシップが見えない。この人事に関しても市長の強力な主体性が見えない」などと批判した。