コロナ対策予算78億円/市の持ち出し3億9000万円
市は11日、新型コロナウイルス対策で投じられた事業費をまとめた。2020年度の執行分と、21年度繰り越し分および執行分(いずれも予算ベース)における事業費の総額は78億3000万円に及んでいる。このうち、国や県の補助事業分が74億4000万円で全体の9割強を占めた。ここまでの市の持ち出し分は3億9000万円で、財政調整基金を活用している。
これらの事業費は、10日の市議会総務財政委員会で新里匠氏が求めていた。11日までに財政課が取りまとめて委員会に提出した。
事業費の大半は補助事業で、新型コロナウイルス感染が広がった20年度の予算が大きい。同年度は全体の8割強に当たる67億7500万円が執行された。
主な事業としては、国民1人当たりに10万円を配る定額給付金事業が挙げられる。総額55億6700万円と莫大(ばくだい)な予算が投じられている。
さらに医療従事者への支援金に7500万円、介護サービス事業所・施設等職員支援金交付事業に7800万円が充てられた。
この年の市の単独事業は特別定額給付金対象単身世帯遺族への弔慰金。計100万円を支給している。
21年度繰り越し分は、予算ベースで4億7400万円となった。主な事業は▽市営業時間短縮要請協力金事業1億円▽市事業者家賃支援助成金2億円▽雇用対策事業5400万円-。
同年度の執行分は、同じく予算ベースで5億8000万円を計上した。主な補助事業費としては、子育て世帯生活支援特別給付金の7000万円、コロナワクチン接種体制確保事業の4600万円などがある。
単独事業の予算は3億7800万円。感染予防品の配布を含む市観光リカバリー事業に3000万円を充て、低所得者への支援金給付事業として2億9000万円を組んだ。一定の条件を満たす事業者に10万円を配る事業では5000万円の支出を見込んでいる。