美優さん頑張れ!
父、俊明さん「ふるさとの励まし受けた」
【那覇支社】拘束型心筋症を患う浦添市立神森中1年の要美優さん(12)への募金活動の輪が広がりをみせる中、宮古島市からの募金83万4065円が4日、父俊明さんに贈られた。下地敏彦市長、儀間光男浦添市長が「善意の橋渡し」を務めた。美優さんの祖母節子さん(旧姓・吉村)は宮古島市の出身。「宮古からは募金活動の早い時期から多くの励ましの手紙やEメールを頂いた。感謝の念に尽きない」と俊明さんは話した。米コロンビア大学での移植手術を待つため、今月16日に在日米国大使館(東京)で滞在ビザを取得し、3月初旬には渡米するという。
3月初旬に渡米予定
宮古島市は市役所、福祉施設などに「美優ちゃんを救う会」(護得久朝文事務局長)あての募金箱を設置。下地市長は「何としても美優ちゃんを救いたいので、力を貸してほしい」との手紙を浦添市の儀間市長から、もらったという。
寄付の贈呈は浦添市市長室で行われ、下地市長から儀間市長へ、そして俊明さんへと手渡された。寄贈後、下地市長は「市民、市職員が、それぞれの団体などで募金したのだと思う。美優さんには、ぜひ元気になって戻って来てほしい」と励ましの言葉を掛けた。
俊明さんは「遠い宮古島からも善意の浄財をいただき、ありがたく思う。1円たりとも無駄にすることなく治療に充てたい。皆さんの善意を胸に家族全員で辛抱強く乗り越えたい」と謝意を表した。
第1ステップの目標額1億5200万円が当初予定していた3カ月よりも早く、わずか45日間で集まったことについて儀間市長は、「うちなーんちゅの素晴らしさだと感じた。これが沖縄の偉大さだ」と話した。
俊明さんによれば、美優さんは現在、県立南部医療センター・こども医療センター(南風原町)に入院中だが、渡米に先立って九州大学病院に転院し渡米を待つ。第1ステップの1億円余は入院保証金として米コロンビア大に送金したという。
渡米後もドナーを待って手術に臨み、手術後も半年間は経過をみなければならず、早くとも完治までには1年の期間を有する。