平和の尊さ次世代へ/市戦没者追悼式・平和祈念式
76年目の「慰霊の日」」/コロナで関係者のみ参列
沖縄戦が終結してから76年目を迎えた「慰霊の日」の23日、宮古島市全戦没者追悼式および平和祈念式(主催・市、市教育員会)が市未来創造センター多目的ホールで行われた。参列者が戦没者のみ霊を慰めて不戦の誓いを新たにした。新型コロナウイルスの感染防止の観点から規模を縮小して開催した。
座喜味一幸市長は「戦争の悲惨さと平和の尊さを次世代へ伝えることが私たちの責務。恒久平和の実現に積極的に取り組んでいく」と平和メッセージを読み上げた。
参列者は市長、副市長、教育長、各地域遺族会の会長5人、実行委員7人の計15人に限定された。特別招待や来賓、一般、児童生徒の参加は昨年同様、見送られた。
式典は午前11時50分に開始された。正午の時報に合わせて全員で黙とうをささげた。
座喜味市長は式辞で「歴史を風化させることなく未来へと語り継ぎ、二度と戦争の悲劇を繰り返すことのないよう決意を新たにした。これからも恒久平和の実現に向けてより一層努力する」と誓った。
市戦没者遺族会の川満俊夫会長は「平和と繁栄が戦没者のみ霊の上に築かれた事を決して忘れない。あの忌まわしい戦争の惨禍を繰り返してはいけない。み霊の犠牲を無にしないためにも、ぬくもりある社会づくりに努めたい」と追悼の言葉を述べた。
式典後、城辺地域遺族会の藤本栄一会長は「今は平和な世の中に変わって幸せだと感じている。今後も戦争がないよう祈っている」と願った。
最後は参列者が献花を行い、式典は約30分で終了した。