「積極的な情報収集を」/天野氏が講話
離島がん医療を考える
離島のがん医療を考える講演(主催・ゆうかぎの会)が5日、市老人福祉センターで行われた。講演では、厚生労働省がん対策推進協議会の天野慎介会長代理(NPO法人グループ・ネクサス理事長)が「情報があなたの療養を支える-納得して治療を受けるために-」の演題で講話。天野さんは、正しい情報を得て自らの状況を理解した上で、周囲と相談し自分に合った療養を選択することが重要であると訴え積極的な情報収集を呼び掛けた。
主催者あいさつでは同会の真栄里隆代会長が「誰でもがんになる可能性があり、がんの告知を受けると自分だけでなく家族も含め重大な決断を迫られる。そのためにも正しい情報が大切。きょうは情報の取り方について学んでほしい」とあいさつした。
自らも2000年に悪性リンパ腫を発症した天野さんは、告知を受けたときの苦悩やその後の化学療法や放射線療法などの療養体験を紹介しながら、納得して治療を受けるためにはインターネットなどを活用し正しい情報をより多く収集することの大切さを訴えた。
さらに、高齢者などインターネットを活用できない患者やその家族のためにも、行政を含めた関係機関による情報支援体制の充実を呼び掛けた。
会場には医療関係者や患者、その家族らが詰め掛け、離島におけるがん患者支援の在り方や課題について学び、天野さんの体験談を交えた講話内容に真剣な表情で聞き入っていた。